母がニコニコと私に近づいてきて、
「トメちゃん、この2枚の絵のうち、
どっちが早春に見える?」
と、聞いてきました。
うちの母は、油絵が趣味なのです。
といっても、私と妹の子育てで約20年間中断したもの、
絵そのものは若い頃から描いていたものなので、
それなりにキャリアはあって、
公募展にもよく入選するし、たまに入賞もします。
その母が、差し出した2枚の絵は、
どちらも絵も、どう見ても早春には見えません(笑)
左は花が咲いていて初夏のようだし、
右はシュロも描いてあるので、こちらも夏っぽいよね^^
私は絵には辛口批評の娘なので、即、
「どっちも見えない」と断言すると、
しつこく、「どちらか選べ」と食い下がります。
やけに粘るなーと思ったら、
なんと、今度の展覧会に「早春」というタイトルを、
すでに伝えてあり、プログラムの印刷も終わっているというのです。
そして、笑っちゃいますが、
実は「早春」というタイトルで出す予定だった絵は、
これらじゃないんだって。
ところが搬入間近の今になって、
その絵に合う額が現在手元にない事に気が付き、
急きょ、今持っている額のサイズのほうに合わせて、
なるべく、早春ぽく見える絵を出すことにしたらしい。
そして選んだのが、この2枚とのこと(笑)
額、買えよーwww
「だって、今から、面倒くさいんだもん。
お金もかかるし、いいの、これで♪」
だってさ。
結局、右のほうがより夏っぽいからNG、という消去法で、
左の野山の絵を出品することになりました。
が、展覧会のお客さんは、
そんないい加減な経緯で出された絵とも知らずに、
プログラム片手に真面目にこの絵を見るのかと思うと、
なんだか笑えちゃいますよね。
こりゃ確かに、先生にバレたら怒られますわなw